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雨。(下) [小説]

遅くなりました!ようやく1話完結です。

あとで設定書かないと分かりづらい文章の内容でごめんなさい;挿絵でも描いたらわかりやすくなるんでしょうか;誰か小説の描き方教えてorz

行き当たりばったりでごめんなさい;リクエストもらえたら嬉しいです!(話でもイラストでも!)

 

「あ、ない・・・」急いでとび出して落としたことに全く気づかなかった。メモがない。でも幸い目的地は地図がなくてもちゃんと覚えていた。それに来たことがなければ迷うかもしれないが覚えていればそんなに迷うような所ではない。そんなことを思いながら店に入る。風が鋭さを増していた。さすがにすぐというのにも限度があるんじゃないか?彼女が出て行ってもう3時間になる。曇りかかっていた空から雨が降っている。そういえばあいつは傘を持っていなかったな・・・でも迎えに以降にも行き先が分からな・・・・そんなことを思っていたらあのいつでも全身黒ずくめ、おまけに心まで真っ黒なあいつが目の前に現れた。「その言いようはひどくないか?」「勝手に心を読むなコラ」そして面白そうなものを見つけたかのように目を細めて、「あいつの居場所なら俺は知ってる」「!?」「だがお前に教えてやる気は全くない。それにヒントもあの天然なあいつは残してくれたんだ、自分で探しに行くんだな」そういって自室へと戻っていった。ヒント・・・?そんなものあっただろうか?あいつが出て行ったとき何か手がかりになりそうな発言はしてないし、それじゃあ何か落としてでもいったんだろうか。あたりを見回してみる。床を見下ろしてみると何かが落ちていた。あそこにあるのは何だ?床に小さな紙切れが落ちていた。拾い上げてみると見慣れた字のちょっと雑な走り書きで聞き覚えのあるコーヒー専門店の名前が5つ、コーヒーの種類は細かく分けると30近く書いてあった。彼は傘を持って大雨の降る道を走り出す。向かうはメモの最後に書いてあった店。店から出てくるともうザーザー降りの雨が降っていた。持ってきたバックはコーヒーの袋でいっぱいになって重くなり、財布は薄っぺらくなっていた。傘を買おうにもお金は一銭も持ち合わせておらず、かといって走って帰れば風邪を引く上にバックの中身が濡れてしまう。そう迷っている間にも雨は強くなる。走って水が跳ねている音がどこからか聞こえ、青い傘が視界に入ってきた。「やっぱりここだったか!」そう言ったのはいつもの笑顔だ。ずっと走ってきたのか少し息が切れていて、傘を差していたはずなのに服は所々濡れていて服の端のほうは水浸しになっていた。正直、俺は驚いた。こいつには出かける前に付いてくるなと言っておいたし、第一何で俺のいる場所が分かったのだろう、行き先なんて一言も口にしていないのに。吃驚して黙り込んでいると、「これ落ちてたぜ?」その手に握られた紙は確か俺が出かけてすぐ落としたものだ。それでも1度は来たことがなければ分からないような店だからなんでくることが出来たのだろう。「お前あの黒ずくめの変態に負けたんだろ?これ、前に俺があいつと勝負して負けたときに書いたメモだぜ?」「・・・・え?」詳しく聞いてみるとこいつも前に何かしら勝負をして負けて同じ買い物に行かされたらしい。「ところでお前は俺を迎えに着たんだよな?」「そうだぜ」「じゃあ、なんで傘を1つしか持っっていないんだ?」俺がそういったとたんこいつはあせって手元を見た。どうやら本気で忘れたらしい。「じゃあ俺は走って帰るから傘はお前が使え」「馬鹿か!風邪引くぞ!?」「それじゃあどうするんだ?」「・・・・・・・こうすればいいだろ!」彼女は俺の隣の小さな空間に移り、傘を握っていた俺の手を両手で包み込んでいた。彼女の姿は俯いてしまっているせいで後頭部しか見えないが、耳が赤く染まっているのが目立つ。照れているのかな。彼女の手は少し冷えていたが俺を温めるには十分だった。彼女のぬくもりが俺の手から伝わってくる。あたたかい。俺たちはそうして2人で帰った。会話もなく最後まで2人揃って赤くなって俯いていたけれど繋いだ手を離すことは無くいつまでもこの時間が続けばと祈っていた。

大粒の涙を流すように降っていた大雨はいつの間にか泣き止んで、照れたようなオレンジ色で照らしている。夕焼け空に融けるような赤い顔をした二人を見つめて。

sofdoaq1.jpgあとがき終わったー!!自分がんばった!!((( コロラルってどこまで行っても悲しい雰囲気なのでいつかハッピーエンドで終わってくれることを願いますね。雨はいつかは止むんですから!
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